以前からクリムゾン先生の作品が気になっていたので、今回はヴァージントレイン【完全版】を読んでみた。クリムゾン作品はいくつか名前を聞いたことがあったものの、実際に一冊を最初から最後まで読むのは今回が初めてだったので、かなり楽しみにしていた作品である。
まず読んでみて感じたのは、とにかく設定が分かりやすく、最初から物語に入り込みやすいということだ。主人公は大学まで電車で通学している女子大生の黒羽みつ。毎日のように電車で狙われているという状況から物語が始まるので、最初から緊張感のある展開になっている。
特に印象に残ったのは、友人から「エッチな服装をしたほうが痴漢されなくなるらしい」というアドバイスを受け、それを信じてしまうという導入部分だ。普通なら「そんな方法があるのか?」と思ってしまうところだが、そこから予想外の方向へ話が進んでいくため、続きが気になってページをめくってしまった。
クリムゾン先生の作品を読んでいて面白いと思うのは、単純に刺激的な場面を並べるだけではなく、「この後どうなってしまうのだろう」と思わせる展開を作っているところだ。今回も主人公が置かれている状況が少しずつ変化していくため、物語そのものを追いかける楽しさがあった。
もちろん成人向け作品なので、その部分についてもかなり濃い内容になっている。ただ、個人的にはそこだけを目的に読むというより、主人公がどういう状況に巻き込まれていくのかというストーリー部分にも注目して読んでいた。むしろ「次はどうなる?」という気持ちで読み進められたのが意外だった。
また、クリムゾン先生らしいキャラクターの描き方も印象に残った。女性キャラクターの表情が細かく描かれているので、場面ごとの感情が伝わりやすい。成人向け漫画の場合、どうしても絵のインパクトばかりに目が行きがちだが、こうして実際に一冊読んでみると、キャラクターを中心に話を進めていることが分かる。
「ヴァージントレイン【完全版】」は全11話を収録した作品ということで、一つの作品としてまとまっているのも読みやすかった。最初の設定から最後まで一気に読んでみると、単話で読むよりも物語の流れを感じやすいと思う。






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